マティアス・ピニェイロ映画祭2015 Retrospectiva de Matías Piñeiro 2015


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洗練と官能と遊び心
Retrospectiva de Matías Piñeiro 2015

Retrospectiva de Matías Piñeiro 2015

アルゼンチンを代表する若手監督として既に世界に名を馳せた感のあるマティアス・ピニェイロ監督。アルゼンチンの作家、サルミエントの著作に想を得た『盗まれた男』と『みんな嘘つき』以後、『ロサリンダ』『ビオラ』とシェイクスピアの翻案シリーズに取り組み2014年夏にロカルノ映画祭コンペティションで最新作『フランスの王女』を発表。古典文学にインスピレーションを得ているピニェイロ作品は、決して素直な“翻案”ではありません。入り組んだ物語を巧みな映像で織りなす独自のスタイルは更に磨かれ、洗練と官能と遊び心が溢れ出しています。
大好評を博した2014年のマティアス・ピニェイロ映画祭に続き、今年はロカルノ映画祭コンペティションで発表された最新作『フランスの王女』を含む4作品を一挙上映いたします。今年も軽やかで魅惑的なマティアス・ピニェイロの作品世界をお楽しみください。 

[昨年の開催概要はこちら]

チラシデータのダウンロードは下記をクリックしてください

スケジュール

<東京>

12月11日(金) 18:30-『みんな嘘つき』They All Lie 2009(75分) 20:05-『ロサリンダ』Rosalinda 2010(43分)
12月12日(土) 16:30-『ビオラ』Viola 2012(63分) 18:00-『フランスの王女』The Princess of France 2014 (67分)
  

会場:アテネ・フランセ文化センター
料金:各回1,200円、一般4回券 4,200円、会員・シニア・学生1,000円  
主催:アテネ・フランセ文化センター、Happy Tent
後援:在日アルゼンチン共和国大使館 

<京都>
2015年12月8日(火)18:30-『フランスの王女』
会場:同志社大学寒梅館クローバーホール http://d-live.info/
料金:1,000円*同志社大学学生・教職員(同志社内諸学校含む)無料
主催:HappyTent、同志社大学今出川校地学生支援課

最新情報は  http://www.facebook.com/HappyTentJapan

上映作品

フランスの王女 La princesa de Francia
『フランスの王女』The Princess of France 2014
2014 (67分) Blu-ray上映 [日本語・英語字幕付き] メキシコからブエノスアイレスに戻ってきたビクトルは、昔の劇団仲間に「恋の骨折り損」のラジオ演劇の話を持ちかける。ビクトルのことを知り過ぎている5人の女たちとの稽古は、次第に “失われた恋に骨を折る”ものへとなっていく。流麗な室内楽のようなシェイクスピアシリーズ第三弾。2014年ロカルノ国際映画祭コンペティションに選出された。
脚本:マティアス・ピニェイロ
撮影:フェルナンド・ロケット
出演:フリアン・ラルキエル・テジャリーニ、アグスティーナ・ムニョス
みんな嘘つき Todos mienten 
みんな嘘つき Todos mienten 
2009(75分)Blu-ray上映 [日本語英語字幕付き] 脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット
出演:ロミーナ・パウラ、マリア・ビジャール、フリア・マルティネス・ルビオ

辺鄙な田舎の一軒家に、著名なアルゼンチンの歴史家の末裔と思われる若いアーティストのグループが集う。彼らは共に語らい、酒を飲み、愛し合い、音楽を楽しみ、芸術作品を偽造し、互いを監視し、陰謀を張りめぐらせる。複雑に交錯する予測不可能な物語を巧みな映像表現で紡ぎだした本作は、サルミエントの著作から想を得ている。

ロサリンダ Rosalinda 
ロサリンダ Rosalinda 
2010(43分)Blu-ray上映 [日本語字幕付き] 脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット
出演:マリア・ビジャール、アルベルト・アハーカ、アグスティーナ・ムニョス

シェイクスピアの翻案シリーズ第一弾。「お気に召すまま」のリハーサルのために、俳優たちがティグレの島を訪れる。眩しい陽光と豊かな自然に恵まれた環境の中、役柄と自身との境を次第に曖昧にしていく若き俳優たち。チョンジュ・デジタル・プロジェクトからの委託で制作。フェルナンド・ロケットの流麗な撮影が美しい。

ビオラ Viola 
ビオラ Viola 
2012(63分)Blu-ray上映 [日本語字幕付き] 脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット
出演:マリア・ビジャール、アグスティーナ・ムニョス、エリサ・カリカホ

ピニェイロ作品の常連マリア・ビジャールが、主人公ビオラを演じる。ボーイフレンドとはじめたビジネスのためにブエノスアイレスの街を自転車で走り回るビオラと、シェイクスピア作「十二夜」の演劇にとりくむ女性たち。彼女たちとの出会いが、ビオラの生活にある変化をもたらす。その独自の映像スタイルが際立つ。

アーティスト
マティアス・ピニェイロ  Matías Piñeiro©Myrna Suarez
マティアス・ピニェイロ  Matías Piñeiro

1982年、ブエノスアイレス生まれ。 国立映画大学で映画を学び、後に同校で映画史と映画制作の講義も行う。『盗まれた男』(2007)でチョンジュ国際映画祭グランプリ受賞、その後の作品は ベルリン、ロカルノ等の国際映画祭でも上映。2011年にハーバード大学のフェローシップとして渡米し、2012年からニューヨーク大学で学び、現在ボス トンのMassArtで教鞭をとっている。また、現在はシェイクスピア翻案シリーズ第4弾『Hermia & Helena』 (2016完成予定)の編集や、スペインの映画作家であり良き友人でもあるルイ・パティーニョとCPH:DOX LABプロジェクトで共同制作中でもある。2014年には、傑出した若い才能に対して与えられるリンカーン・センターのMartin E. Segalアワードを受賞した。

【お詫びと訂正】
配布しておりますチラシ裏面の作品情報に誤りがございました。申し訳ございません。
(誤)「フランスの女王」 (正)「フランスの王女」

2015年11月25日
アテネ・フランセ文化センター、Happy Tent